「はいせんす絵本」は、年2回出るハイセンスの顔といえるカタログでした。 未来のなりたい自分や住みたい家、暮らしをイメージして、毎月少しずつ商品をコレクションをしていくシステムは、商品を媒介にして夢をつむぐこととして意味づけられていました。 その象徴としての「はいせんす絵本」の表紙には、コレクションの象徴としての存在も求められたのです。 「絵本」と名づけられたのも商品の販売だけを目的とするものではなく、絵本を見るようにカタログを楽しんでほしいとの意味合いからでした。 表紙がすべてイラストであるのは、「絵本」をイメージしているからです。 また、子どもや孫の時代まで集めていただけるようにと本気で願っていた私たちは、将来世代に贈る美術館をイメージして表紙の制作に取り組んでいました。 そのため、その時代その時代の顔ともいえる一流アーティストや時代を象徴する方々に協力を依頼したのです。 カタログは時期がきたら捨てられるものという考えとはまったく次元の違う考えでカタログをとらえていました。 カタログへの思い入れは当時も今も変わりませんが、特にこの時代、他社とは一線を画した表紙のラインナップになっているのではないでしょうか。