1985年にご案内を開始した『オーダーハウス』は、それまで世の中で珍しくなかった『名入れ』というサービスを事業に高めることに成功しました。 お客さまから送られたメッセージやイラストを入れることによる高付加価値化、贈り主のおなまえ、記念日やメッセージを入れることによるギフト化といったご提案が、短期間でお客さまの支持を得ました。 生産面では、帳票の出力システムを活用して、お客さまのおなまえなどのパーソナル情報を帳票に印字したものを加工委託業者への依頼書として使用し、箔押し、サンドブラスト、刺繍などの既存技術と連携することで、パーソナライズ加工されたステーショナリー、食器、シャツなどが制作されました。 このしくみは、個別情報を熱転写用の転写紙に直接印字するアイデアにより、さらにハンカチやタオル、インナーウェアといったアイテムに拡大し、特にそれまでカラーやサイズをご記入いただくためだけに使われていたお申し込み用紙のサイズ欄を、血液型や干支などのパターンをお選びいただくためにも活用するようになったことは、アイテム開発や商品の高付加価値化を促進しました。 最盛期には、年刊カタログのほか、『個生アトリエ』などの各種案内物が発行され、商品企画を通して開拓された加工技術やその事業展開で実証されたお客さまのニーズは、その後のフェリシモのワン・ツー・ワンマーケティングをめざすさまざまな商品やサービスに影響を与えました。