千年を超える歴史の中で洗練されてきた京の暮らしの文化と、その京ではぐくまれた茶道の一期一会のもてなしの心を人生の節目節目を祝う、うるおいの生活文化として提案するプロジェクトの中で開かれたお客さまとの桜の宴です。 裏千家十五代家元・千宗室氏の次男、伊住政和氏との出会いに始まるこの大きなプロジェクトは、『祝宴』というカタログを生み、この「桜の宴」は、その中でご案内しました。 もちろん宴の総監修は伊住政和氏。 京都南禅寺の塔頭のひとつ「聚洸苑」にて、桜をめでる四月七日、月の出を待つ午後四時に始まります。 明治末期茶人によって設計された閑静な庭園を散策し、一服の茶で心を通わせ、笛一管の音に耳を傾けます。 料亭「たん熊」の京料理に祝福の言葉を交わし、杯をかわし、かがり火が浮かび上がらせる桜下の風情に酔いしれるひと時です。 人と人とが出会い、素晴らしいひとときを共に過ごすよろこび。 人生の節目に、四季折々に、招き招かれ祝福の心を通わせるその日の、おもてなしの心を提案していくこのプロジェクトにふさわしい宴です。