本とは読む人に大きな影響を与える、いわゆる「人生を変えるアイテム」の筆頭ですが、作家の言葉によって自分が変わっていく現象はあくまでも感覚的なものであり、実際に目に見えるものではありません。 日本を代表する童話作家・宮沢賢治が『注文の多い料理店』の序文で、自らが綴る物語が誰かにとっての「すきとおったほんとうのたべもの」になる事を願ったように、作家が紡いだ言葉がまさしく食べ物が如く体を構築する感覚をもっとダイレクトに感じることが出来るものを作りたい。そんな想いから生まれたのが、近現代日本で活躍した作家たちによって生み出された作品にまつわる味・香り・色などをモチーフにしたお茶を、文庫本サイズの本型パッケージに入れてお届けする「文学作品イメージティー」です。 同時にイメージティーを通じて、作家の他作品やその人生など、一冊の本を読むだけでは知ることができなかった部分、「読書のその先」に触れるきっかけをご提案することを目指しています。 2022年4月から5月にかけては、大正ロマンを感じるカフェ・漫画喫茶「秋葉原和堂」で「文学作品イメージティー」シリーズをメニュー化した、期間限定の特別コラボカフェを『文豪達のティータイム-日本近現代文学の世界へ-』と題して展開しました。