“ SUITE ” は、音楽用語で「組曲」を意味します。 そもそも “ SUITE ” には “ 一組の ” という意味があり、例えばホテルのスイートルームという様な使われ方がされます。転じて、ユーザそれぞれの生活シーンと一組となった音楽のセレクトをアシストするというカタログを目指しました。通信販売による音楽ソフトの流通をスタートさせたのです。それは日本でAMAZONが設立される10年前のことでした。 内容については専門家集団サウンドスタイリストが組織され、毎回のテーマに沿って、音楽ジャンルを問わずアルバムを推薦します。 「ニューイヤー」「ヴァレンタイン」「ハロウィン」「クリスマス」「ジューンブライド」「秋の夜長」「ドライヴ」「ネイチャー」「モダーンレトロ」「ジャケット買い」「フィットネス」「リラクゼーション」「子供たちへの “ 音楽の贈り物 “ 」等々、テーマも様々でした。 カタログの最初のページでは、テーマに相応しいゲストをお呼びし、そのテーマにちなんだインタヴューを行いました。小室哲哉、伊勢正三、イルカ、加藤登紀子、稲垣潤一、財津和夫、中村雅俊、久石譲、服部克久、今井美樹、村上龍、湯川れい子といった一時代を作ったそうそうたる名前が並びます。 カタログは隔月発行で、約16万部が印刷され、カタログからのソフト購入者に優先的に配布されました。また、’95年には「音楽おしゃれさんの読むCDショップ “ Rea.D(リーディ)“ 」として、活動内容をまとめた単行本も出版されました。